はずきこらむ

10月・実力者、その名はおさえ紙の効用!
 
 お稽古でいつも私たちの手元にあるおさえ紙は、黒子としてさまざまなはたらきをします。
 ○余分な墨を除くだけでなく、
 ○滲みを止め、均一に適度な調子をつくる
 ○筆の墨の含みを抑える
 ○もちろん余白で運筆の練習も!
 ○お稽古後は硯の残りの墨を吸い取る
 
 汚れを防ぐだけでなく、美しい調子やていねいな仕上がり、作品の印象を格上げします。おさえ紙の種類によって、すこし性質は変わります。おさえ紙を要所々々で有効にマメに使って、さらに作品づくりをたのしみましょう。

 

●おさえ紙のこれから● 書いた紙、こんなにたまってしまった!
○料理の油取り
○揚げ物、お皿に敷いて和風の演出
○生ゴミ水分吸収
○雨に湿った靴に丸めて湿気取り
○飲み物がこぼれた時サッと吸い取る
○おさえ紙として使う
‥‥と用途はいろいろ、生活に地味に役立ちます。どこまでも書道は地球にやさしいのですね!

 
 
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◆2月・「書の至宝」はほんとうにお宝だった! 

     Twin Peaks: The finest of Chinese and japanese Calligraphy.


 さる先日寒〜い朝、書の仲間4人で、上野/国立博物館「書の至宝展」を鑑賞。照明を抑えた会場で歴史そのものである展示物が浮かび上がります。展示物によってはひと山が出来るほどの盛況。
 王羲之や懐素、鮮干枢など上海博物館所蔵品の多くは日本初公開。日中の淳化帖が並ぶ奇跡!国内の門外不出の国宝、重要文化財も揃えられ、またとない機会。
 古来中国において王羲之らによって法則の美の楷書、雄渾な行書が完成される。日本では空海、嵯峨天皇、橘逸勢の三筆らが、唐風の書を導入しながら和様書の黎明をつくる。のち藤原行成、佐理、小野道風の三蹟らが繊細なやわらかさを伴った優美なかなへ昇華させる。その発展の流れがよく伝わってくる構成でした。現代書展も併催され、まさに書の系譜でありルーツ。
 本物の存在感が会場を圧倒。多くの先人が連綿と築いてきた恒久を実感しました。人々がこつこつ積み上げた点々がつながり線となる。現在にいたる今日もほんの通過点であることの重大さ!私もそこに小さな点として参加出来たらいいなと思います。
 多くの芸術はそうですが、エッセンスは古典の中にすべて詰まっています。古典を学ぶことは創造の源なのです。気軽に書道をたのしむことがなにより大切ですが、たまに歴史にふれるのも深い味わいですね。

 
 
 
 

◆2006/1月・・・書道はLOHAS!  Lifestyles Of Health And Sustainability


 ロハスという言葉を見聞きします。健康で持続的なライフスタイルを意味、「自分自身の健康」と「自然環境の持続可能」をめざす暮らし方の総称です。エコロジーよりもより能動的な環境への取組みと、自分や家族の心身をいとおしくいたわる姿勢。
 ところで書道はこの定義にとってもあてはまるのです。美しいにじみやかすれは、紙と墨色と天候や湿気など天然のはたらきです。
 もうひとつ大切なことは、健康でこそすがすがしい書が書けるのです。地味な作業ですが、少し体調を崩しても書道に集中しきれないのです。また心配事や悩みがあってもイケマセン。元来、体の弱い私はなるべく用心々々しなくっちゃ。そういえば多くの書家は長生き、書道をたしなむご婦人方々は元気です。書は頭のダンスですから書をすると健康になるのかもしれません!
 道具もすべてナチュラルです。筆、竹、紙、すべて自然の素材からつくられます。墨も煤の固まりです。たいていのお道具は半永久的に使うことができます。紙や墨も古いほどよい、という見方さえあります。不燃ゴミも出ず、電気、ガス、騒音もなく、いたって静か〜にお稽古できるのです。
 書道が紀元前古来から絶えることなく、なお今日まで成熟してきたのは、そのような環境が理由だといえます。健康のためにも自分が心地よく感じて、たのしくお稽古しましょう!

 
  ◆7月・・・オススメの筆のお手入れ
●しばらく使わない時・・・・・・・・シャンプー&トリートメントして陰干し。ふわふわに
●また近々使う時(1週間以内)・・・軽く墨気をとり、水洗い
 というのが簡単です。ちょこちょこよく使っている筆は毎回は洗いませんが、作品を書き上げた後は、お疲れさまの気持ちで筆にシャンプー&トリートメントします。(シャンプーしないように、と書かれている資料もありますが、)毛の状態も良いように感じますよ。万が一、墨付きでカチコチに乾いてしまっても、水に漬けてすこしずつもみほぐせば、元に戻ります。よっぽど粗末にしなければこわれません。私の持ち物で15年くらい使っている筆もあります。なにしろ、筆は竹と毛で出来ているナチュラルな筆記具です。
 筆は紀元前400年ごろ秦時代に考案とされてますが、慇時代にすでに似た道具はあったようです。(日本には平安時代、空海が渡唐して伝えた)その時代から今日まで絵画用含め世界中で使われ続けていることは、優れた筆記具の証し。書は、機能性・簡便性においても現代にこそ注目すべき筆記方法なのですね。  お道具は大切にね!